EDH、コマンダー、統率者などと呼ばれるフォーマットがある。
ハイランダー(全カード1枚制限)に加えてジェネラル(「統率者」はたまた「コマンダー」など)といった、ちょっと特殊な構築が求められるが、レガシーを上回る広大なカードプールと非公認フォーマットであるという点から
「好きなカードを持ち寄ってワイワイできるゲーム」なんていうのが一般的に認知されている姿なんじゃないだろうか。
冗談じゃない。
以前アーマードコアの記事でもちょっと触れたような気がするが、俺は勝負事には真剣で居たいと思うし、まっすぐ勝利を目指す中でのやり取りや駆け引きが楽しいと思うタイプの人間だ。
で、この統率者っていうゲームを真剣に勝負しようと思って使用できるカードを見てみれば、その真の姿が見えてくるというわけ。
カードゲームにおける「環境」とはつまりカードプールだ。この統率者で使用できるカードは以下の通り。
----------------------------------------------------------------
ヴィンテージで認められている全てのカードを使用でき、禁止カード・制限カードもそれに準拠する。
ただしShahrazadは使用してよい。
追加として以下のカードを禁止カードとする。
Ancestral Recall
天秤/Balance
生命の律動/Biorhythm
Black Lotus
チャネル/Channel
合同勝利/Coalition Victory
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
Fastbond
けちな贈り物/Gifts Ungiven
Karakas
夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star
Library of Alexandria
限りある資源/Limited Resources
ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond
金属細工師/Metalworker
Mox Emerald
Mox Jet
Mox Pearl
Mox Ruby
Mox Sapphire
一望の鏡/Panoptic Mirror
絵描きの召使い/Painter’s Servant
変幻の大男/Protean Hulk
繰り返す悪夢/Recurring Nightmare
威圧の杖/Staff of Domination
星の揺らぎ/Sway of the Stars
Time Vault
Time Walk
修繕/Tinker
トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy
激動/Upheaval
世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon (6/17解禁
ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain
-----------------------------------------------------------------
これでこの環境のことがお分かりいただけただろうか。何、わからない?んじゃあ具体的な話をしようか。
1 パワーナインのほかは支払うリソースに対する効果があまりに大きいものか勝利条件カードに類するものしか禁止されていない
2 パワーナインですら最弱の1枚に限ってはいるものの使用可能
3 ヨーグモスの意思、マナクリプトなどパワーナインをも超え得るオーバーパワーカード限定解除
4 ハイランダーではあるものの、デモチューを初めとするサーチカードは軒並み限定解除
5 隠遁ドルイドやクラフトなど、強力なコンボの要になるカードは割りと野放しで、禁止されていないもののほうが多い。最近世界喰らいも解禁された
6 つまり、冒頭でも触れたがレガシーよりもプールが広い
7 にもかかわらずForce of Willはデッキに1枚しか積めない
コンボを決める側がサーチカードやら類似カードやらで代用品を立てられるのに対し、環境のバランサーたるFoWの枚数は常に変わらない。青いデッキに1枚、これだけだ。
勝利にこだわるプレイヤーがコンボデッキを選択するのは無理からぬことだというのがこの点だけを取ってみてもわかると思う。
が、コンボ優位の理由は他の点にもある。俺はこの点を考えるたびにこのフォーマットが不完全な未熟なものだなぁと考えてしまうのだが・・・
初期ライフ40。
EDHのもっとも基本的なルールのひとつであり、おそらく一番の問題となる部分である。
本体火力やウィニーを根本的に否定するこのルール、その抑制を緩和するために「統率者による直接攻撃なら21点でOK」という特別ルールまであるが、ハッキリ言うとそれでも不足だ。
何故か。
それは、このゲームが多人数戦だから。
数字で表現すればわかりやすいだろう。MTGでは、通常の1on1で削らなければならないライフは20点。
これが統率者だと、40点・・・かける人数になる。たいてい3人なので40×3=120点だ。感染と通常攻撃平行して30点ゲーム、どころの騒ぎではない。
もちろん場にビートダウンデッキが他にいれば削らなければいけない点数は減るだろう。
だが、先ほど言った理由からこの環境はコンボ天国なのだ。他の3人全員がコンボだった場合、愚直に殴り続けるだけで勝利することは本当にできるのだろうか?
このゲームでもっとも打点が高いクリーチャー、スキジリクスですら全員を倒すのに9回の攻撃が必要だ。それが実現するのはおそらく、2T目に召喚された灰色熊がそのまま18点持っていくことより困難なことだろう。
コンボが他のフォーマットより強く、それでいてビートダウンが弱すぎる。
これがこのフォーマットにおける真実なのだ。
公式は今回の禁止改訂で「禁止カードはできるだけ少なくしたいねー(意訳)」とかいうフザケた内容の事をほざいていたが、現在の禁止設定や基本ルールが余りにもテキトーなのがお分かりいただけたと思う。そもそも何で黒瘴とかいまだに禁止されてんだよおかしいだろあんな雑魚が1匹2匹出てきたって形勢かわらねーよ。
カジュアルで社会性にあふれた殴り合いを展開させたいならもっと本気になって環境の整備をしていただきたいものだ。
次は代表的な強デッキ(ジェネラル)についてでも書くか。
ハイランダー(全カード1枚制限)に加えてジェネラル(「統率者」はたまた「コマンダー」など)といった、ちょっと特殊な構築が求められるが、レガシーを上回る広大なカードプールと非公認フォーマットであるという点から
「好きなカードを持ち寄ってワイワイできるゲーム」なんていうのが一般的に認知されている姿なんじゃないだろうか。
冗談じゃない。
以前アーマードコアの記事でもちょっと触れたような気がするが、俺は勝負事には真剣で居たいと思うし、まっすぐ勝利を目指す中でのやり取りや駆け引きが楽しいと思うタイプの人間だ。
で、この統率者っていうゲームを真剣に勝負しようと思って使用できるカードを見てみれば、その真の姿が見えてくるというわけ。
カードゲームにおける「環境」とはつまりカードプールだ。この統率者で使用できるカードは以下の通り。
----------------------------------------------------------------
ヴィンテージで認められている全てのカードを使用でき、禁止カード・制限カードもそれに準拠する。
ただしShahrazadは使用してよい。
追加として以下のカードを禁止カードとする。
Ancestral Recall
天秤/Balance
生命の律動/Biorhythm
Black Lotus
チャネル/Channel
合同勝利/Coalition Victory
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
Fastbond
けちな贈り物/Gifts Ungiven
Karakas
夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star
Library of Alexandria
限りある資源/Limited Resources
ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond
金属細工師/Metalworker
Mox Emerald
Mox Jet
Mox Pearl
Mox Ruby
Mox Sapphire
一望の鏡/Panoptic Mirror
絵描きの召使い/Painter’s Servant
変幻の大男/Protean Hulk
繰り返す悪夢/Recurring Nightmare
威圧の杖/Staff of Domination
星の揺らぎ/Sway of the Stars
Time Vault
Time Walk
修繕/Tinker
トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy
激動/Upheaval
世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon (6/17解禁
ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain
-----------------------------------------------------------------
これでこの環境のことがお分かりいただけただろうか。何、わからない?んじゃあ具体的な話をしようか。
1 パワーナインのほかは支払うリソースに対する効果があまりに大きいものか勝利条件カードに類するものしか禁止されていない
2 パワーナインですら最弱の1枚に限ってはいるものの使用可能
3 ヨーグモスの意思、マナクリプトなどパワーナインをも超え得るオーバーパワーカード限定解除
4 ハイランダーではあるものの、デモチューを初めとするサーチカードは軒並み限定解除
5 隠遁ドルイドやクラフトなど、強力なコンボの要になるカードは割りと野放しで、禁止されていないもののほうが多い。最近世界喰らいも解禁された
6 つまり、冒頭でも触れたがレガシーよりもプールが広い
7 にもかかわらずForce of Willはデッキに1枚しか積めない
コンボを決める側がサーチカードやら類似カードやらで代用品を立てられるのに対し、環境のバランサーたるFoWの枚数は常に変わらない。青いデッキに1枚、これだけだ。
勝利にこだわるプレイヤーがコンボデッキを選択するのは無理からぬことだというのがこの点だけを取ってみてもわかると思う。
が、コンボ優位の理由は他の点にもある。俺はこの点を考えるたびにこのフォーマットが不完全な未熟なものだなぁと考えてしまうのだが・・・
初期ライフ40。
EDHのもっとも基本的なルールのひとつであり、おそらく一番の問題となる部分である。
本体火力やウィニーを根本的に否定するこのルール、その抑制を緩和するために「統率者による直接攻撃なら21点でOK」という特別ルールまであるが、ハッキリ言うとそれでも不足だ。
何故か。
それは、このゲームが多人数戦だから。
数字で表現すればわかりやすいだろう。MTGでは、通常の1on1で削らなければならないライフは20点。
これが統率者だと、40点・・・かける人数になる。たいてい3人なので40×3=120点だ。感染と通常攻撃平行して30点ゲーム、どころの騒ぎではない。
もちろん場にビートダウンデッキが他にいれば削らなければいけない点数は減るだろう。
だが、先ほど言った理由からこの環境はコンボ天国なのだ。他の3人全員がコンボだった場合、愚直に殴り続けるだけで勝利することは本当にできるのだろうか?
このゲームでもっとも打点が高いクリーチャー、スキジリクスですら全員を倒すのに9回の攻撃が必要だ。それが実現するのはおそらく、2T目に召喚された灰色熊がそのまま18点持っていくことより困難なことだろう。
コンボが他のフォーマットより強く、それでいてビートダウンが弱すぎる。
これがこのフォーマットにおける真実なのだ。
公式は今回の禁止改訂で「禁止カードはできるだけ少なくしたいねー(意訳)」とかいうフザケた内容の事をほざいていたが、現在の禁止設定や基本ルールが余りにもテキトーなのがお分かりいただけたと思う。そもそも何で黒瘴とかいまだに禁止されてんだよおかしいだろあんな雑魚が1匹2匹出てきたって形勢かわらねーよ。
カジュアルで社会性にあふれた殴り合いを展開させたいならもっと本気になって環境の整備をしていただきたいものだ。
次は代表的な強デッキ(ジェネラル)についてでも書くか。
コメント
コンボを止められるFoWは青。コンボがやりやすいのも青。青、青、青……。
確かにビートダウンが最後に立っていられることは少ないですね。リセットボタンを絡めて絶対有利な場を固定したときくらいでしょうか。
それでも自分は割と真剣にビートダウン使ってます!!コンボにまくられることも多いですが、まだまだ捨てたものでもない。ビートは舐めプということもないと思うので、理解してやってください。m(._.)m
この文章を読んで今のままのカードプールなら統率者戦の各プレイヤーの初期ライフと初期手札の枚数を減らしてよいかと思いました。
ライフは通常マジックと同じ20点にすれば赤バーンとかいう選択肢も出てくるのではないかと