あらすじ

リアル仕事が佳境を迎えるなか無謀にもEDH記事の執筆を開始した俺。
しかし現実はそうそう甘いものではなかった。乱れ飛ぶ残業と休出によるリアルダメージによりライフをぎりぎりまで追い詰められ、正に生ける屍状態。
このまま削り切られてしまうのか、と思ったその時、あまりにも唐突に決まった転勤による一人暮らしが俺の趣味時間を徐々に回復させていく。
そして今、hokurinとの交流によってマジックモチベがMAXに達した俺はEDH記事を再開させることに成功したのだった。


はーいそんなわけでこの俺、ガチとかなんとかいう論争がほとぼり冷めるまで待ってた卑怯者である大鍋おにいさんがEDHについて説明しちゃうよ!
まずはさらっと前回までの記事の要点をチェック!

・EDHはビートゲロ弱のコンボ環境
・ジェネラルマジつよい
・ガチテンポゲー
・テンポそのものの量が多い緑、テンポをアドバンテージに変換しやすい青が2強

細かいところをすっ飛ばすとこの程度の内容しかないぞ!簡単だね!
んじゃあ青と緑っていう色に触れたところで、EDH的各色の役割をチェックしていこう!



1:青 ~ドローとカウンターと茶色~
まずは青から。
コンボゲー、つまり特定カードを引くゲームになりやすいEDHにおいてドローとはアドバンテージを得つつも必要カードを引っ張ってくるサーチ的な役割も担う。
また、いったん着地されるだけで全くどうしようもないあんなカードやこんなカードの対策や、逆に自分が仕掛けたアクションへの対応を軽いテンポ消費だけで弾けるカウンターの存在も勿論大きい。
茶色にアクセスしやすいことから、緑以外の4色のなかではマナが伸ばしやすいのも重要。トップスピードでは流石に一歩譲るものの、他の雑魚3色よりは早い。
普通のヴィンテージで最強色である青は、EDHにおいてもまた最強である。当然の帰結だった。


2:緑 ~ハイランダー、多人数ゆえの特色。圧倒的な爆発力~
では、なぜ2番目に強いのが緑なのか。理由は色々あるが、個人的な意見を述べるならそれは多人数戦というところが大きなポイントとなる。

多人数戦においてビートダウンはつらいというのは前記事で主張したが、つらいアーキタイプというのは何もビートダウンに限ったことではない、というのはEDHに精通した読者諸君ならすでに気づいていると思う。
勝利手段をビートダウンに頼るクロックパーミッション、純粋なコントロール
というより、ガチのEDHで生存権があるのはもはやコントロールの枠を大きく踏み越えたガッチガチのロックコンボだけと言っても差支えはないだろう。まぁコンボといっても緑だとストームじみたチェーンコンボ的なコンボデッキ、青黒系なら数枚の無限機関をそろえる無限系コンボにコントロール要素を備えたデッキになったりと一口にコンボっつっても色々あるわけだが。

で、辛いデッキはどこが辛いのかっていうと簡単な話で、戦う相手が何人もいるからだ。
数字に換算すると分かりやすいので数字でたとえよう。


自分
初期ライフ40 手札7枚 ドロー1枚 セットランド1回

相手
初期ライフ120 手札21枚 ドロー3枚 セットランド3回







無理ゲーに決まってんだろボケが!!

どんだけラスゴ撃っても単純に相手は3回ドローするから強力カードトップされる確率も3倍!チマチマ除去してったってアド負けなんだよ!
本気で勝ちたいならリソース差を完全に無にできるコンボか、そもそもリソースを完全に封じるロックか、になるというのは必然というわけ。

(余談だが、このおかげでガチEDHというのは牽制を振りながら全員の隙を突いて一撃で決めるというブシドーブレードのような究極差し合いゲーの様相を呈している。何?ブシドーブレードが分からない?ググれ)


本題。
で、コンボとかロックが蔓延る環境になるとどうなるか、っていうと。

そう。妨害の絶対量が減少していくわけだ。
ましてはこのゲームのもう一つの大きな特徴、ハイランダーであることにより、妨害は可能な限り致命傷なオブジェクトに対して使いたくなる。
対抗呪文をソルリングとブライトハースの指輪のどっちに使いたいか?と言われて前者と答える人は少ないはずだ。まぁ1T目とかなら分からないでもないが・・・

で、妨害が薄くなると、ビッグマナ戦略が格段にとりやすくなるというのがある。
ウルザトロンという、ビッグマナ戦略の走りとなったデッキが隆盛したのは何が原因だったか?それはもちろんハルマゲドンが落ちたことだ。あーほかにもあの頃は親和絡みでメタが歪みまくっていたので色々ごちゃごちゃとした補足説明はいるかもしれないがそのへんは今回不要なのでバッサリカットさせていただく。


かなり回り道したが、つまり緑のお得意なクリーチャーや土地によるマナブーストが環境柄妨害され辛いということ。他人の手を逐一潰していくより、致命的なものだけ触ってあとは自分の手を伸ばすほうが強い、ということだ。
このように環境に愛されているので、緑は青の次に、ドブンなら青より警戒すべき色となる。

緑に割り振られた役割というのはこの土地、生物によるマナブーストそのもの。墓地回収、エンチャントやアーティファクト対策も軽量スペルや生物で確実に行える。
弱点としてはアーティファクトに頼らない構成故に、白絡みのデッキが大抵入れているラスゴ系全体除去やゲドン系広域土地破壊、赤の抹消を食らった場合立て直しが効かないということ。足場は確かに強固であるが、それ故に一度ペースを失うと後は弱い。

3:黒 ~みんなの便利屋、ハイランダーのくせにサーチ解禁~
青と緑以外の色は通常は弱色である。テンポのために犠牲にしたアドバンテージを補填することも困難だし、4T目に10数マナを使えるような状況も通常は起こりえないからだ。
そのため、他の色は補色としてつまみ食いされることが多い。それで、補色として強いという典型的なサブキャラがこの黒だ。

黒に割り振られた役割っていうのはリソースを消費してのアドバンテージ変換、生物除去、ハンデスといったところか。
このうちハンデスは効き目が通常の3分の1と著しく弱体化しているためあまり考えないほうがよい。生物除去はあればいいが、基本的に若干のテンポを得られるものの1対1対0対0交換つまりアドバンテージロスがあるということは踏まえておきたい。確かに強力だし必須の要素だが、それだけあっても働けないと。

単体除去と多人数戦の関係はそれだけで記事ひとつ書けそうな勢いだが、てっとり早く済ませると
・アド損
・(対面する相手とだけで見た場合)テンポ得
・コンボの妨害であるという要素のほうが大きい(なのでソーサリー除去は基本ゴミ)
といったところか。

そんな中、ライフ40点の恩恵を受けまくったスーサイドドロー、サーチはEDHというフォーマットの中でもかなり強化された要素。
今必要なカードを供給する、他のカラーのサポートとして、この黒という色は輝く。便利なキープ君である。

4:白 ~防御力は一級品~
補色3兄弟のなかでも防御に特化した色で、不動の1マナ確定除去剣を鋤にと流刑への道や神の怒り、生物以外なら解呪や沈黙のオーラに代表されるように生粋の除去色というのが白の特徴。
長期間のコントロールはゲームの仕様上無理に近いが、腐っても除去。それなりの時間を稼ぐことは十分に可能だ。
その間に他の色で攻撃する、というのが理想的な白との付き合い方となる。
有利状況を著しく固定できるゲドン(戦の惨害)や大変動といった特殊なリセットもあるので、うまく戦況の操作をしていきたい。

5:茶 ~ある意味最強色だが~
それでは最後に茶色を。
とはいっても事実上茶色と青色は55~65%ぐらい同じ色でもあるので、ある意味最強の補助色であり最強のメイン色でもあるといえるかも。
ただし「茶色でしかできないこと」は殆どないし、「茶色でなくとも他の色でできること」は大抵その色に任せたほうが効果が大きい。
あくまでサポートはサポートでしかないということを知っておくべき。ときどき青いデッキに精神の目が入ってるところを見るが、はっきり言うとさっさと抜いたほうがいいし、緑なのにランパンより印鑑を優先する理由もないはずだ。
あとこのゲームにおいて茶色は生物より割られやすい。そこのところ要注意ね。







えー、EDHは以上の5色になりま・・・え?何か忘れてる?ウソだろ俺全色紹介したぜ?








6:赤 ~ゲームに参加できてない~
いやまぁ・・・ビート弱いビート弱いって散々繰り返してきたけどさ・・・もっと不遇なスペルってあると思うんだよね・・・今まであえて言わなかったけどさ・・・
具体的に。うん。アレだ。バーン

だってそうだろ?火力のダメージ効率は実に通常の6分の1(ライフ2倍×3人)だぜ?稲妻が2分の1ダメージってはらわた撃ちより弱いんだぜ?
愚直にライフを狙う色であるところの赤が不遇っつーかぶっちゃけ北斗のジャギっつーかBASARAXの伊達っつーか・・・とにかくゲームに参加してない状態なのは仕方ないよね・・・

一応強いカードもある。抹消系はいわゆる一発撃てば勝てるスペルの代表格だろうし、大いなるガルガドンはサクリファイス台としては最高峰。
ハイランダーゆえに多くのカードとシナジーするのが重要なこのゲーム(ブライトハースの指輪とかこのゲーム一番の出世株だしね)で、多くのクリーチャーとシナジーする鏡割りのキキジキや帝国の徴募兵、得意な茶除去や土地除去は広範囲に影響する強力なラインナップを多数取り揃えている。

だけど・・・一部の全体除去とコンボパーツ以外は本当に弱いんだよねこの色・・・
まちがってもメインカラーに据えるとかやめたほうがいい。それでも美嶋随一の強豪Aは「白単よりはまだ赤単のがワンチャン」とか言ってたが・・・あれか、コンボパーツの枚数差か。


というわけでこの辺りがいわゆる「EDHにおけるカラーパイ」である。
これらの組み合わせでどういうデッキになるかある程度イメージできるのではないだろうか。

例えば青黒なら「コンボパーツを高速でそろえる攻撃力の高いデッキだが防御力は甘め」
赤白なら「何このゴミカラー」となるわけだ。
この辺を押さえておけば、「このジェネラルつかいたいんだけどどんなデッキになるの?どうすれば強いのかな?」的な疑問にある程度対応できるはず。でも実際はジェネラルの能力とシナジーを厚く、それでいて頼りすぎないように作っていくのがベストだろう。
次は一般に言われる強ジェネラルについて軽めに紹介していこうと思う。

コメント

うぃるがみ
うぃるがみ
2011年7月29日20:47

青茶しかEDHで使ってなかったボクには他の色のEDHにおける役割が非常に分かりやすくまとまっていて爆アドでした。

構築関係の記事はDNでは良く目にしますが、EDHだと内容のしっかりしたものが少ないので、次回にも期待しています^^

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