The Answerというのは青赤のカウンター系ヘビーコントロールに2マナランドと虚空の杯と血染めの月をぶっこんだヴィンテージのデッキのこと。
1マナ域をほぼ完全に排し、少々の安定性を犠牲に「初手でマナ拘束置物を置く」というムーブの強さを手に入れた、少々アグレッシブなソリューション系のデッキであった。
特に血染めの月は環境に存在するMUD、ドレッジ、オースといった一癖あるデッキを完全に黙らせ、そうでないデッキであろうとも油断して特殊地形を置いたら殺しにかかるという、単体のカードパワーの低さをメタの合致っぷりで完全に補った「解答」と言える。

とはいえ血染めの月は早めに置ければ強いな、という程度のものであり、やはり開幕の虚空の杯X=1の制圧力こそがこのデッキの根幹を為していたのは間違いないだろう。
MUD以外の全てのデッキが大なり小なり痛手を負う必殺技であり、このカードの死と共にThe Answerは終焉を迎えたのである。
個人的には血染めの月というアプローチは現在も有効であると確信しているので、そのうち新たなデッキを考案したいという意欲はある。主に時間的な問題で実際に形になるかは別だが。

話を移そう。
昨今の「僧院の導師(メンター)」デッキは主にジェスカイカラーが主流だが、バントやエスパー、はたまた4色のものもある。結果を残したそれらのレシピの中で目に留まったのは、やはり森の知恵や闇の腹心の存在であった。
導師のためのドローエンジンとして、というのは勿論そうだが、ここはマナ域に目をつけたい。
特化した構成ではないものの、土地+モックスでほぼ確実に1T目に出せ、拘束ではなく自分の手札の補強という点で相手に負荷をかけていく、次ターンには本命の月/導師が待っているという構造はThe Answerを彷彿とさせるものではないか。
他ならぬ虚空の杯の衰退によってMoxenの使用を躊躇する必要がなくなったため、2マナというのは例えMUD相手であろうともギリギリながら到達できるであろうマナ域である。精神的つまづきにも掛からない、普通のデッキ相手なら1ターン目に容易にプレイが見込めるこのマナ域に力点を置くのは現環境において非常に有力な構築論だと思われる。

翻って今の主流であるジェスカイ色のメンターに応用してみよう。
2マナといえば思い出されるのは・・・そう、5人そろって「2マナ四天王」と呼ばれるあのカード群ではないか?元々闇の腹心もこのカテゴリに属すると考えられている。

となればまずは条件も非常に似通った若き紅蓮術士を考察しよう。
現在のジェスカイメンターの構成としては4~8枚の生物、22枚前後のマナ基盤、僅かなPWであり、デッキの約半分が紅蓮術士の誘発条件を満たすと考えられる。この数字は概ねレガシーのURあるいはその派生形グリクシスデルバーと似通っており、採用する理由は十分と思われる。
問題点としては圧力の不足だろうか。他のデッキならば十二分に脅威になってくれる紅蓮術士だが、他ならぬメンターミラーにおいてあまりに頼りない。そもそもの前提条件が崩れてしまう可能性がある。

次は石鍛冶の神秘家だ。
殴打頭蓋は雑多なデッキに対して速やかに回答を迫る強力カードだし、梅沢の十手はミラーマッチを強烈に睨んでくれる。メンターが既に手に入っているなら頭蓋骨締めの出番だ。圧倒的なアドバンテージを生み出せるだろう。
アーティファクトに対する風当りは強い環境だが、導師との併用によって「茶色と生物両方に解答を迫る」というサイドボードの困難さを押し付けることが出来る。
枠の確保さえ何とかできれば、なかなか面白い選択肢だろう。

瞬唱は使い方が違うのでスルー。そもそも、その枠にはヴリンの神童、ジェイスが収まっているのが普通だ。このカードも確実に3枚は採用しておきたい。


石鍛冶の神秘家、ヴリンの神童、闇の腹心、若き紅蓮術士、森の知恵。
メンターを使うなら先ずはこれらのカードを厚く取っておくのが重要だろう。

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